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■バンディット250 リアスプロケットの交換
<使用工具>
・17mmのスパナかメガネレンチ(ホイール(アスクルシャフト)を外す)
・22mmのスパナかメガネレンチ(ホイール(アスクルシャフト)を外す)
・10mmのスパナかメガネレンチ(チェーンアジャスターの固定を緩める)
・14mmのスパナかメガネレンチ(リアスプロケットの固定を外す)(リアキャリパーの固定を外す)
・12mmのスパナかメガネレンチ(リアキャリパーの固定を外す)
<使用部品>
・リアスプロケット:49T サンスターであれば、RS-102-49T
はじめに
リアスプロケットの交換手順を記します。
エンジンで発生した動力をチェーンを通じてリアホイールに伝達するリアスプロケット。
ここが磨耗すると、チェーンが外れてしまったり、スプロケットからチェーンがずれてしまい、伝達が十分に出来なかったりと
いろいろな障害が発生します。
歯の先端がとがってきたら交換の合図と考えたほうが良いです。
以下の状態は磨耗が進みすぎた限界以上のスプロケットです。
この状態になると、変速するたびに、歯車からチェーンがすべるような違和感を覚えるようになります。
段差などに乗った瞬間に変速なんてしたもんなら、チェーンがスプロケットから外れる恐れが十分にあります。
(そうならなかっただけでも不思議です。)
そんなバイクの重要部品であるスプロケットの交換を以下に紹介したいと思います。
1)バイクをセンタースタンドで立てる
まず、すべての作業を行う前提で、リアホイールが浮いた状態でないと作業が出来ません。
センタースタンドを立てて、車体を立ててください。
センタースタンドがない場合は、メンテナンススタンドなどを利用し、リアホイールを浮かせます。
2)リアキャリパーを外す
まず最初にリアキャリパーを外します。
外すといっても、固定を緩め、ホイールが外れるようにするだけです。
14mmのスパナを使い、キャリパーとスイングアームを繋いでいるアームの固定を緩めます。
緩めた後は、リアホイールから延びているリアキャリパーサポートの固定ボルトを緩めます。
ここは12mmのスパナを使用します。
外したら、キャリパーを下にずらし、リアディスクからキャリパーを外します。
3)アスクルシャフトの固定を外す
次はホイールをスイングアームに固定しているアスクルシャフトの固定を外します。
これを行って、チェーンの張り調整などを行うのですが、今回は外すので、アスクルのナットは外しても良いです。
外す際は、車載工具を用いるのがベストですが、車載工具が積まれていない車両も多いですので、代替工具を利用します。
22mmのスパナはナット側。17mmのスパナはシャフト側で使用します。
固定がかなり固い場合があります。
ナット側にはめた22mmのスパナを手で抑えながらハンマーで叩くか軽く蹴ったりして固定を緩めていきます。
固定が緩んだら17mmのスパナを抑えながら、22mm側を回してナットを外してください。
ここまで緩んだら手で外せます^^
4)チェーンアジャスターの固定を緩める
次はチェーンをスプロケットから外すために、チェーンアジャスターの固定を緩めていきます。
張り調整ではないので、思いっきり緩めてもOKです^^
僕のバンディットは後期250のスイングアームを利用していますので、使用工具は5mmの六角レンチですが、
前期250の場合は10mm六角ボルトを緩めていきます。10mmのスパナかメガネレンチを使用して緩めてください。
緩めたら、リアホイールを前方方向に押すために、ホイールを蹴ります。
あくまで軽く蹴ってくださいね^^
5)チェーンをスプロケットから外す
チェーンをスプロケットから外します。
この際、チェーンを下からスプロケットの歯から外してやり、ホイールを上へ回し、チェーンをスプロケットから外してあげます。
6)リアホイールを外す
ここまで作業を終えたら、いよいよリアホイールを外します。
リアホイールを足で下から支えながら、アスクルシャフトを抜き取ります。抜き取ったらリアホイールを転がして外します。
ここで、色々部品が外れて転がってしまうと思いますが、なくならないように保管して置いてください。
7)リアホイールからスプロケットを外す
次はリアホイールからスプロケットを外します。
ちなみに、お店に任せてスプロケットを交換した後の初めての交換、または購入後に初めて交換するパターンですと、
スプロケット固定ネジにネジロック剤が使用されています。
ネジロック剤が使用されている場合は、かなりの高トルクをかけないと緩んでさえくれません。
14mmのスパナではなく、その場合はメガネレンチを使用したほうが良いです。
14mmのメガネレンチをボルトにはめて、上から手で押さえながら、ハンマーでガンガン叩きます。
外すと、スプロケットが外れますが、スプロケットを固定するドラムという部品も一緒に外します。
取り付ける際に、ドラム内のボルトを押さえながら取り付ける必要があるためです。
8)新品のスプロケットを取り付ける
7)のドラムに対し、新品スプロケットを仮止めします。
ドラムに取り付ける際は、サイズが打刻してある面(45or47or49という数字が書いてある面)を表にしてください。
ドラムから伸びているボルトは、溝が彫ってあり、溝にはめた状態でナットを締めると一緒には回らなくなりますので、
締め付けることができます。
溝から外れないくらいにスプロケットを5つのボルトで固定してください。
そこまではめたら、ドラムをホイールに取り付け、増し締めを行います。
締め付けトルクの指定値は、サービスマニュアルの値で、480〜720kg・cmです。
※新旧スプロケットの比較
こんな状態になっているとは・・・。交換してみて愕然としました。
ひどすぎる状態でした。命があって良かったです^^;
9)ホイールを組み付け、元の状態に戻す
以下の図面を参考にし、ホイールを組み付けます。
ホイールの組み付けが終了したら、チェーンの張り調整の項目に従って、チェーンの張りを調整してください。